辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
第八章 辺境騎士団は最高です!
まだ幼いけれど、エルはなかなか忙しい。
魔族領から帰ったかと思ったら、今度はまた王都だ。だが、いつもの王都行きと違うのは、今回はネーネが一緒だということ。
辺境伯領の屋敷に泊ったのは一泊だけだった。一晩でロドリゴは、ロドリゴでなければならない仕事を片づけ、新たな指示をジャンに出す。
兄達も兄達で、王都に出かける準備に忙しい。
一緒に辺境伯領の屋敷まで来てくれたネーネは、客室に滞在した。今まで行商には何度も来てくれたけれど、彼女がこの屋敷に宿泊するのは初めてだ。
そして、翌日。屋敷の前に用意されたのは再び馬を繋いでいない馬車だった。
「ネーネさん、大丈夫? 遠くない?」
「エル様は、私の本当の力を知らないから。馬車を運ぶことぐらい余裕」
エルの前で、ネーネはぐっと拳を握って見せた。今日の彼女は、大きなフードのついたマントを羽織っている。たぶん、王都に行ったら、フードで角を隠すのだろう。
「ネーネ、今回は速度を上げるんだろ?」
魔族領から帰ったかと思ったら、今度はまた王都だ。だが、いつもの王都行きと違うのは、今回はネーネが一緒だということ。
辺境伯領の屋敷に泊ったのは一泊だけだった。一晩でロドリゴは、ロドリゴでなければならない仕事を片づけ、新たな指示をジャンに出す。
兄達も兄達で、王都に出かける準備に忙しい。
一緒に辺境伯領の屋敷まで来てくれたネーネは、客室に滞在した。今まで行商には何度も来てくれたけれど、彼女がこの屋敷に宿泊するのは初めてだ。
そして、翌日。屋敷の前に用意されたのは再び馬を繋いでいない馬車だった。
「ネーネさん、大丈夫? 遠くない?」
「エル様は、私の本当の力を知らないから。馬車を運ぶことぐらい余裕」
エルの前で、ネーネはぐっと拳を握って見せた。今日の彼女は、大きなフードのついたマントを羽織っている。たぶん、王都に行ったら、フードで角を隠すのだろう。
「ネーネ、今回は速度を上げるんだろ?」