辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
 リティカやイレネと知り合ってから、貴族らしい考え方というものも少しずつ勉強し始めてきた。ロドリゴやロザリアはどうしても、辺境伯領よりの考え方になるし、それは王都の人々とは少しずれている面もある。
「何、心配するな。陛下も美味いものが食いたいだけだ」
「陛下は食いしん坊ね?」
「そうとも言う」
 難しい顔になったエルを気遣ったのか、ロドリゴはそう言って頭を撫でてくれた。エルはまだまだ考えている。
(……あとで、王都の市場も見せてもらおう)
 何度か行ったことはあるけれど、王都の市場には珍しいものもたくさん入ってくる。何か、ヒントになるようなものがあるかもしれない。
 王都についた翌日には、ロドリゴはまず国王への報告のために王宮へと向かった。そして、エルはロザリアと共に王宮である。
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