辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
手と足を動かして、座らせてみる。
真っ黒な目が、まっすぐにこちらを見返してきた。口がちょっと曲がっているけれど、それが可愛さを増しているような。
「あああああっ、だめ、だめだってば!」
側でおとなしくしていたジェナとベティが、ぬいぐるみをちょんちょんとつつき始める。エルは慌てて二人をぬいぐるみから引き離そうとした。
「そういう遊び方はしないの! せっかく可愛くできたのに――あれ?」
エルの目の前で、ぬいぐるみが白く輝いた気がした。
この感じ、覚えがあると言えばある。
エルがじーっと見ていたら、ぬいぐるみは手も触れていないのに勝手に動き始めた。
四本の足をテーブルにつき、生まれたての小鹿のように足をぷるぷるとさせながら立ち上がろうとする。だが、パタンと前のめりに倒れた。
真っ黒な目が、まっすぐにこちらを見返してきた。口がちょっと曲がっているけれど、それが可愛さを増しているような。
「あああああっ、だめ、だめだってば!」
側でおとなしくしていたジェナとベティが、ぬいぐるみをちょんちょんとつつき始める。エルは慌てて二人をぬいぐるみから引き離そうとした。
「そういう遊び方はしないの! せっかく可愛くできたのに――あれ?」
エルの目の前で、ぬいぐるみが白く輝いた気がした。
この感じ、覚えがあると言えばある。
エルがじーっと見ていたら、ぬいぐるみは手も触れていないのに勝手に動き始めた。
四本の足をテーブルにつき、生まれたての小鹿のように足をぷるぷるとさせながら立ち上がろうとする。だが、パタンと前のめりに倒れた。