辺境騎士団のお料理係！～捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります～ 2

「お料理できなくてもいいもん！　ふわふわしててすっごく手触りいいんだから！」
　贅沢にもハッピーバニーの毛皮を使っているから、手触りはものすごくいい。兄達から贈られたぬいぐるみと同じような手触りだ。
「や、別に責めているわけじゃ」
　エルに睨(にら)まれて、ロドリゴは少々気まずそうだ。
「とても愛らしいお友達ですね。私が子供の頃、こんな友人がいたらいいなと思っていたのですが」
「スズ、ジャンさんにご挨拶して？」
　四本の脚でしっかりとジェナの上に立ったスズは、ゆっくりと前に身体を傾けた。たぶん、お辞儀をしている。
　ジャンが手を伸ばしたかと思ったら、スズの首にピンクのリボンを巻いてくれた。白い身体にピンクのリボン。可愛い。
「お菓子の瓶についていたものなのですが、どうですか？」