辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~
自分の髪色を入れてしまって、重たい女だと思われないか不安だけど……ほんの少し入れただけだから、きっと気付かないわよね。
自分にそう言い聞かせるように無心で編み続けた。
そうしてブレスレットは、テオ様の誕生日前に無事に完成したのだった。
「…………出来たわ!」
「ロザリア様、やりましたね~~!」
「これは旦那様の鼻の下もまた伸びてしまいますわね……」
エリーナと侍女長のモネが、私の喜びの声に反応して褒めてくれる。
「…………良かった……お誕生日会が楽しみね!」
~・~・~・~
その日は朝から大忙しだった。城をレナルドと一緒に花で飾り付けて、グリンゴールと一緒に料理をしたりケーキを作ったり…………テオ様が帰ってくるまでに着替えて着飾ってもらって、ヒルド様やステファニー様もいらしてくださって、誕生日会をする準備であっという間に夜になってしまった。