辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~


 お二人でさっそく挨拶に来てくれて、ステファニー様が笑顔で声をかけてくれた。


 「ロザリアもとても綺麗だよ。すっごくテオドールの色が出ているね」

 「うるさい、お前に言われたくないぞ」

 「………………ステファニー、綺麗でしょ?」

 「…………そうだな」


 テオ様は二人を眩しそうに見ていた。昔からのお付き合いの二人が幸せそうで、テオ様も嬉しいのね……


 「ステファニー様、とってもお綺麗です。女神かと思いました……」

 「……ふふっありがとう。ヒルドがドレスを贈らせてくれってきかないから」

 「そこは譲れないよ」

 「ふふっそうですわね、こんなにステファニー様に似合うドレスを用意されたなんて、ヒルド様凄いです!」


 私は興奮気味にヒルド様に言うと、ヒルド様は得意になってステファニー様の素晴らしさを沢山挙げ始める。それがどんどん止まらなくなってしまって、ステファニー様に無理矢理止められてしまうという事態になった。


 テオ様は呆れて笑っていて、私もお二人らしくて笑ってしまう――


 「この舞踏会が終わったら婚約を発表する予定なんだ」

 「……もう両家にも挨拶はしてあるの」

 「わぁ…………素敵です……おめでとうございます!」
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