辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~
 

 
 残りの兵も城内にどんどんなだれて行った…………ようやく終わる……レナルドはその様子を少しの間、感慨深げに眺め、自身も城内へと走って行った――

 

 ~・~・~・~


 
 

 レナルドがリンデンバーグ兵と話し、城門へと向かってから20分も経たない内に前方から沢山のベルンシュタット兵がやってきた。開門は上手くいったのだわ…………


 「閣下!」


 「ああ、上手くいったようだな……レナルドか?」

 「はい!その後すぐに門番は投降、城の兵達も我がベルンシュタット兵の数に圧倒され、次々に投降しております。すぐに制圧出来るかと……王族達の情報はまだ入っておりませんが……」


 前方の兵を指揮していたと思われる人物がテオ様に報告していた。まだ見つかっていない……でも恐らく、国王の自室か、玉座の間しかないはず…………それか夜だから呑気に夕食を食べているか――


 「閣下!王族たちが見つかりました!ホールに皆おりましたので、兵が身柄を確保しています!」

 「分かった、ご苦労だったな。私たちはホールに行く!その間に城内のリンデンバーグ兵を全て捕縛しておいてくれ……ロザリア、行こう」
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