辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~


 「………………はい」


 次々と情報が入ってきて、城内は速やかに制圧されていっているのが分かる。そしてお父様たちも見つかったので、私はテオ様に促されて、ホールへ向かう事にした。


 いざお父様達に会うとなると、何を話していいのかと考えてしまう。するとテオ様が「私に少し国王たちと話をさせてくれ。君はゆっくりでいいから……」と言ってくれた。気持ちの整理がつかない私を見抜いていたのね……テオ様の優しさが染みわたっていく。

 
 今度こそ、ちゃんと決別をしよう。


 そう決意して、お父様達が待つホールへと駆けて行った。


 
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