辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~
明日から…………それは今日の式が終わった後………………
「……ふふっロザリア様、真っ赤ですわ。何をご想像されたのです?」
「だってエリーナが変な事を言うから!」
エリーナはとっても意地悪な顔をしてからかってくる。そうだった……今夜………………テオ様と本当の夫婦になるのよね……せっかく考えないようにしていたのに!
「変な事ってなんだい?」
「ひゃっ!」
「あ、旦那様!まだ来てはいけませんよ~~」
突然のテオ様の声が後ろから聞こえてきて、変な声が出てしまう。今テオ様に私の顔を見られるのはいけないわ…………私は最愛の人に背を向けた状態で固まっていた。
「ロザリー?肩まで赤いけど、体調でも悪いのかい?」
後ろから私を心配する声が聞こえてくる。今日という晴れの日にテオ様に心配をかけてはいけないわね。私は振り返って何でもないという事を伝えたのだけど、旦那様は私のドレス姿に夢中になってしまった。
「ロザリー…………天使みたいだ……とても美しいよ。私の花嫁は世界一だな……」
「もちろんです!ロザリア様以上のお方はおりませんわ。さあ、旦那様もロザリア様も、ホールに参りましょう。皆さまがお待ちですよ!」