辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~
「ロザリア様、こちらには沢山のドレスや宝飾品がありますよ~~どれも素晴らしいです!」
テオドール様と夫婦になった事で、王族ではなくなった私の事を姫様と呼ぶのもおかしいという事で、エリーナは名前の方で呼んでくれている。
お城の皆は奥様って呼ぶんだけど…………年齢が年齢なだけに私の方が抵抗が出てしまう。
エリーナはそれを察して、名前で呼んでくれている。そしてエリーナが感激して見せてくれたドレスたちは…………どれもハイセンスだし、高そう……私の為にここまでお金をかけてくれる事に申し訳なく思ってしまう。
それに私はこれからまだ体型が変わってしまいそうだから、勿体ない気もするわ。
「辺境伯夫人というもの、それくらいのドレスや宝飾品を持っていなくていかがします。それでも少ない方でございますわ」
私の気持ちがバレたのかしら……侍女長のモネにピシッと言われてしまった。
後日この話をテオドール様に話すと「ははっモネはさすがだな」なんて言って笑顔を見せる。