辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~

 テオドール様は重くないのかしら…………私はこのお城に来てから、かなり増量したと思う。


 そして何より成長期なのか、胸が…………どんどん大きくなっていて、それにも困っていた。着ている服はキツくなってきているし、胸のサイズが合わなくて苦しい時も。

 これだけ増量しているのだから、絶対にテオドール様は重いはず。私は意を決して聞いてみた。


 「テオドール様、いつも膝に乗せてくださいますが、重くはありませんか?」

 「ん?全然?重いと思ったことはないな」


 「………………私、ここに来てからとても重くなっています……自分でも分かりますし、重くないなんて事は……」

 「軽いよ。すっごく…………まだまだ沢山食べないと、成長期なんだから。」


 私は驚いた、私が成長期なのを分かっていらっしゃるのね…………テオドール様の観察力に関心してしまう。


 「よく分かったって顔をしているね。分かるよ、君の事なら誰よりも…………それに目線も変わってきたしね。膝に乗せた時の目線が変わっているし、一年で随分伸びたんだなって思っていたんだ。私は体格がいいし力もあるから、重さなんかは気にする必要はないよ」
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