辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~
名も知らない一兵士だけど、気の良さそうな兵士だったのに一瞬で…………誰がこんな事を……兵士に駆け寄ろうとした時、後ろの国境付近から大きな悲鳴や叫び声が上がる――――
まさか……ボルアネア国の攻撃はここにも?
「姫様ーーお逃げください!!ボルアネア国の奇襲でございます!早く!!」
エリーナが叫びながらこちらにやってくる。
「エリーナ!一緒に逃げるわよ!!」
エリーナは私の元に駆け寄り、2人で必死に逃げた。乗ってきた馬は捨て置き、ひたすら走り続け、すぐ近くのデボンの森に身を潜めた…………
ここまで追ってくるかしら……
「エリーナ、さすがにここまでは来ないかもしれない。今日はここで休みましょう……」
「姫様……ですが森はかえって危険です。ここを抜けて城下町まで出ましょう!」
「……………………そうね……」
エリーナの言う通りだわ。私は身軽な服装とは言え、戦えるわけではないし、森に留まるのは危険ね……そう思い、動こうとした瞬間だった。
「そこで止まるんだ。リンデンバーグの者だな?」
いかにも威圧感を備えた声が後ろから聞こえ、見つかってしまう。これはいけないわ………………明らかにただの一兵卒ではない威厳のある声。
まさか……ボルアネア国の攻撃はここにも?
「姫様ーーお逃げください!!ボルアネア国の奇襲でございます!早く!!」
エリーナが叫びながらこちらにやってくる。
「エリーナ!一緒に逃げるわよ!!」
エリーナは私の元に駆け寄り、2人で必死に逃げた。乗ってきた馬は捨て置き、ひたすら走り続け、すぐ近くのデボンの森に身を潜めた…………
ここまで追ってくるかしら……
「エリーナ、さすがにここまでは来ないかもしれない。今日はここで休みましょう……」
「姫様……ですが森はかえって危険です。ここを抜けて城下町まで出ましょう!」
「……………………そうね……」
エリーナの言う通りだわ。私は身軽な服装とは言え、戦えるわけではないし、森に留まるのは危険ね……そう思い、動こうとした瞬間だった。
「そこで止まるんだ。リンデンバーグの者だな?」
いかにも威圧感を備えた声が後ろから聞こえ、見つかってしまう。これはいけないわ………………明らかにただの一兵卒ではない威厳のある声。