辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~
私にとってロザリアはとても神聖で汚してはいけない聖域だった。彼女を取り巻く全ての憂いを払ってあげたいし、甘やかしてあげたい、喜ばせてあげたいと思わせてくれる人だ。
それなのに彼女は私の喜ぶ事ばかりしようとする。
誕生日プレゼントに彼女の誕生石であるガーネットをあしらった首飾りを贈ると「一生大切にします……」と頬を染めて伝えてくれて…………あれは非常に心臓に悪い。可愛すぎて私の心臓がもたない。
ある日は私の為にパンを焼いてくれて「…………テオドール様に日頃の感謝の気持ちを表したくて……パンがお好きなのを知って、沢山作ってあげたら喜ぶかなって……ダメ、でしたか?」
なんて聞いてくる。私を殺しにきているのかなって思う時が度々あり、可愛すぎて生きるのが辛い。
そしてロザリアは近頃成長期なのを気にしていて、自身が重くないかと聞いてくるのだけど、日ごろから鍛えている肉体には全く影響はないし、むしろベルンシュタットの城に来てから全体的に成長してふっくらしてきた感じが実に抱き心地がいい。
女性らしい体に成長してきているので、若干目のやり場に困る時もあるけど…………重さなどは全く気にしないでほしい。