辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~
何かに巻き付かれている感覚で目が覚める…………そこには私に抱き着いて眠るロザリアの姿があった。
これは色々とマズイ………………でも起こしてしまいそうで動けない…………しかし、胸が当たって……………………とにかくこのままじゃマズイ。やはり起こそう。
「ロザリア…………」
「………………き……」
「え?……ロザリア……?」
「…………テオ………………さ……ま………………すき……」
「……………………………………」
何だか色々と頭が追い付かない状況だ…………これはどう捉えたらいいんだろう。聞かなかった事……には出来ない、したくない。けれど本人に問いただす事も出来ない。
嬉しいけど悩ましい…………
ロザリアはこの後寝ぼけて抱きつきながら私の胸にすり寄ってきて、本当に参ってしまった。彼女は本当に純粋で……純粋な気持ちでそう思ってくれているに違いないのに…………私の雄としての本能を刺激しないでほしい。
その日から私の煩悩は本格的になっていき、ロザリアと一緒だと眠る事が出来なくなってしまったのだった――――