辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~
そういう意味でお互い戦友と言った感じで、私がデボンの森で運命の出会いをした事を話した時はとても喜んでくれた。
今回もロザリアに対してモタモタしている私の背中を押しに来てくれただけで、彼女にとっても飛び火のようなもの、という話だった。
「では私は退散するわ。しっかりやってね」
「…………ああ……」
そういってステファニーは去っていった………………それと同時に薄っすらとロザリアの目が開きかけていて、私はロザリアの方を向き直り、頬に手を置いて彼女に呼びかける――――
「……ロザリア………………目が覚めたようだね……」
「テオ……ドール…………さま?」
ロザリアは私の存在を確認し、少し寝ぼけているのか、私の手に擦り寄る姿を見せて……………………私はたまらず彼女を抱きしめた――