辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~
私もテオ様があまりにも即答するものだから、城下町に何かあるのかしらって思ってしまう。
「……最初の城下町は私と行く事になっているからだ」
「………………………………」
私とステファニー様は顔を見合わせてしまった。そう言えば城下町にスコーンを食べに行こうと、お約束をしていたはず…………覚えていてくれたんだ――嬉しい――――
「ふふふっあなたでもそういう事を言うのね……ふふっ分かったわ、じゃあ3人でっていうのはどうかしら?」
「いいですね!皆で城下町は楽しそうです!」
テオ様と行きたい気持ちもあったけど、皆でっていうのを想像してとても楽しそうに思えた。私が快諾してしまったので、テオ様はダメと言う事が出来なくなってしまって、申し訳ない事をしてしまったかしら――
「じゃあ色々とやる事を済ませて……一月後にまた来るわね!」
そう言ってステファニー様は颯爽と帰っていってしまわれた。でもとっても楽しみ。嬉しそうにする私の隣で、テオ様が天を仰いでいた。
「そう言えば一月後だったら、バルーン祭りが開催されているはず……」
「バルーン祭り、ですか?」