制服レモネード
「つ、付き合うことになりました」
週末が明けた月曜日の朝。
いつものようにマンションのエントランスで私を待っていた結衣に、矢吹さんと揃って報告をする。
──パシャ
「おい、橋本、今なんか撮ったな」
私たちにスマホのカメラレンズを向けていた結衣に、矢吹さんがすかさずそう言う。
「だってこんなのレアすぎっしょ、JKとサラリーマンの初々しいツーショットとか」
画面を眺めながらニヤニヤしている結衣と「めんどせーガキだな」と漏らす矢吹さん。
「いい?アズはあんたのせいで人生始めての赤点を取ったのよ?追試のために寝る間も惜しんで勉強して。今度泣かせたりしたら、警察に通報するから」
「ちょ、結衣、通報って……」
もちろん結衣がそんなことする人じゃないことも冗談で言ってることも分かってる。
でも、矢吹さんはそうじゃない。
「今すぐ消せその写真」
「嫌よ。いい?アズ、男の弱みの100個や1000個ちゃんと持ってなさい」
100個や1000個って……言ってることがめちゃくちゃだよ。
「でも、まぁ、今のアズ見てたらそんな必要ないのはわかりきってることだけどね」
「……えっ」
──ピロン
突然、私のスマホが鳴り出して画面を開くと、そこには結衣からのメッセージで『写真が送信されました』の文字。
タップしてトーク画面に飛ぶと……。
「……これ」
そこには、さっき結衣が撮ったであろう私たちの写真が添付されていた。
週末が明けた月曜日の朝。
いつものようにマンションのエントランスで私を待っていた結衣に、矢吹さんと揃って報告をする。
──パシャ
「おい、橋本、今なんか撮ったな」
私たちにスマホのカメラレンズを向けていた結衣に、矢吹さんがすかさずそう言う。
「だってこんなのレアすぎっしょ、JKとサラリーマンの初々しいツーショットとか」
画面を眺めながらニヤニヤしている結衣と「めんどせーガキだな」と漏らす矢吹さん。
「いい?アズはあんたのせいで人生始めての赤点を取ったのよ?追試のために寝る間も惜しんで勉強して。今度泣かせたりしたら、警察に通報するから」
「ちょ、結衣、通報って……」
もちろん結衣がそんなことする人じゃないことも冗談で言ってることも分かってる。
でも、矢吹さんはそうじゃない。
「今すぐ消せその写真」
「嫌よ。いい?アズ、男の弱みの100個や1000個ちゃんと持ってなさい」
100個や1000個って……言ってることがめちゃくちゃだよ。
「でも、まぁ、今のアズ見てたらそんな必要ないのはわかりきってることだけどね」
「……えっ」
──ピロン
突然、私のスマホが鳴り出して画面を開くと、そこには結衣からのメッセージで『写真が送信されました』の文字。
タップしてトーク画面に飛ぶと……。
「……これ」
そこには、さっき結衣が撮ったであろう私たちの写真が添付されていた。