制服レモネード
「あ、ねぇ、アズ」
1人脳内でニヤニヤと考えていると、突然さっきとは少し声のトーンが違う結衣に名前を呼ばれる。
結衣の方に目をつけると、窓の外の一点を見つめている。
「……あいつにもちゃんと言った方がいいんじゃない?」
そう言う結衣の目線の先には……校庭のベンチでスヤスヤと寝ている龍ヶ崎くん。
授業、始まるっていうのに……。
「うん、そうだね」
前に、デートに誘うとかなんとか言われたことがあるから、結衣も心配しているんだろう。
ただ単にからかってるだけだと思うけど、今度会ったら一応説明しておこう。
矢吹さんとお付き合いを始めて早1週間が経とうとしている金曜日の夜。
今日も私は矢吹さんの部屋のリビングで、レモネードを飲みながら学校の課題をやっている。
学校から帰ってきて家の用事を済ませてから、ママたちが帰ってくる夜9時まで、こうやって矢吹さんの部屋で過ごすのが日課になりつつある。
「ちょ、矢吹さん、書けないです」
「ん〜」
曖昧な返事をしながら、私を後ろから抱きしめたまま座って私の手に触れる矢吹さん。
もちろん、課題に集中なんてこれっぽっちもしていない。
ただイチャイチャするためだけに矢吹さんの部屋に行くの、なんだか罪悪感が芽生えてしまうのだ。
形だけでも、何か別のことをしていたい。
「はぁ〜〜疲れが取れる」
「っ……」
矢吹さんのため息が、ちょうど私の耳元にかかってくすぐったい。
1人脳内でニヤニヤと考えていると、突然さっきとは少し声のトーンが違う結衣に名前を呼ばれる。
結衣の方に目をつけると、窓の外の一点を見つめている。
「……あいつにもちゃんと言った方がいいんじゃない?」
そう言う結衣の目線の先には……校庭のベンチでスヤスヤと寝ている龍ヶ崎くん。
授業、始まるっていうのに……。
「うん、そうだね」
前に、デートに誘うとかなんとか言われたことがあるから、結衣も心配しているんだろう。
ただ単にからかってるだけだと思うけど、今度会ったら一応説明しておこう。
矢吹さんとお付き合いを始めて早1週間が経とうとしている金曜日の夜。
今日も私は矢吹さんの部屋のリビングで、レモネードを飲みながら学校の課題をやっている。
学校から帰ってきて家の用事を済ませてから、ママたちが帰ってくる夜9時まで、こうやって矢吹さんの部屋で過ごすのが日課になりつつある。
「ちょ、矢吹さん、書けないです」
「ん〜」
曖昧な返事をしながら、私を後ろから抱きしめたまま座って私の手に触れる矢吹さん。
もちろん、課題に集中なんてこれっぽっちもしていない。
ただイチャイチャするためだけに矢吹さんの部屋に行くの、なんだか罪悪感が芽生えてしまうのだ。
形だけでも、何か別のことをしていたい。
「はぁ〜〜疲れが取れる」
「っ……」
矢吹さんのため息が、ちょうど私の耳元にかかってくすぐったい。