制服レモネード
「まぁ、今も大してそんなに成長してないんだけどね。俺は梓葉より大人じゃなくちゃいけないんだけど、実際、本当に変わってない。ガキのまんまだよ。逃げる為の言い訳を見つけるのが、昔より上手くなっただけで。女の子の方が精神年齢高いっていうし、梓葉の方が随分大人だよ」
「……お世辞でも、すごく嬉しい、です。ありがとうございます」
思わず顔を窓に背けた。
矢吹さんの隣を歩くことを、誰かが年齢ゆえに不釣り合いだと言っても。
大好きな彼に、隣を歩くことを認めてもらえるならそれでいい。
「ここ」
矢吹さんがそう言って車を止めたのと同時に、正面にある看板に目を向ける。
『矢吹養蜂場』
うわぁ。本当に養蜂場なんだ。矢吹さんのご実家。
疑ってたわけじゃないけれど、こうやって改めて見ると、実感が湧く。
スマホで調べて見つけた『矢吹養蜂場』のホームページのトップにある写真と、同じ看板。
「あ、あの、矢吹さん、蜂は!」
矢吹さんが車を降りるのに続いて私もシートベルトを外して、車から出る。
「あぁ、蜂はこの家の裏にある森にいる。巣箱の管理はそこでやってるんだ。ここは、家と販売所が一緒になってる。大丈夫、刺されないよ」
矢吹さんが、目の前に見える建物を指差しながら穏やかにそう言った。
「……お世辞でも、すごく嬉しい、です。ありがとうございます」
思わず顔を窓に背けた。
矢吹さんの隣を歩くことを、誰かが年齢ゆえに不釣り合いだと言っても。
大好きな彼に、隣を歩くことを認めてもらえるならそれでいい。
「ここ」
矢吹さんがそう言って車を止めたのと同時に、正面にある看板に目を向ける。
『矢吹養蜂場』
うわぁ。本当に養蜂場なんだ。矢吹さんのご実家。
疑ってたわけじゃないけれど、こうやって改めて見ると、実感が湧く。
スマホで調べて見つけた『矢吹養蜂場』のホームページのトップにある写真と、同じ看板。
「あ、あの、矢吹さん、蜂は!」
矢吹さんが車を降りるのに続いて私もシートベルトを外して、車から出る。
「あぁ、蜂はこの家の裏にある森にいる。巣箱の管理はそこでやってるんだ。ここは、家と販売所が一緒になってる。大丈夫、刺されないよ」
矢吹さんが、目の前に見える建物を指差しながら穏やかにそう言った。