制服レモネード
「じゃあ、俺たちそろそろ……」
私とおかあさんが2人で食器洗いを終えた時、矢吹さんが立ち上がりながらそう言った。
楽しい時間は、本当にあっという間。
少し寂しい気持ちになる。
いや、きっと矢吹さんと2人きりで帰る車の中だった楽しいけど。
「あら、泊まっていけばいいのに」
おかあさんのその声に、私と矢吹さんは同時に目を大きく開く。
「ね、お父さん。いいわよね?」
おかあさんが、まだお酒を飲んでいるおとうさんにそう聞くと「好きにすれば良い」という言葉だけが返ってきた。
「あ、2人に明日早く予定がなければだけれど」
とおかあさん。
「いやでも……」
矢吹さんがそう声を小さくする理由もなんとなくわかる。私たち、お泊まりなんてしたことないんだもん。彼の実家で始めて一緒に夜を明かすなんて、ちょっと緊張だ。
「梓葉さんは二階で私と寝るのよ?」
え?
おかあさんのセリフに思わず顔を上げる。
「え、なにそれ」
と矢吹さんも私と同様の反応。
「当たり前でしょ〜?梓葉さんはまだ学生さんだし。なーに期待してたのよ。授久はお父さんと下で寝るの、いいでしょ?」
そう言われて不服そうな矢吹さんは少し黙り込む。
「あっ、いいですね!賛成です!矢吹さん、泊まっていってもいい?」
黙る矢吹さんの代わりにそう声を出して。矢吹さんに再度確認すると、
「……梓葉がいいなら」
と返ってきて、私たちは、ここに一晩お世話になることになった。
「楽しみね〜!」
と笑いかけるおかあさんに私も自然と顔が緩む。
彼のお母さんと、2人きり。
そんなことにドキドキしながら、私たちは居間を後にした。
私とおかあさんが2人で食器洗いを終えた時、矢吹さんが立ち上がりながらそう言った。
楽しい時間は、本当にあっという間。
少し寂しい気持ちになる。
いや、きっと矢吹さんと2人きりで帰る車の中だった楽しいけど。
「あら、泊まっていけばいいのに」
おかあさんのその声に、私と矢吹さんは同時に目を大きく開く。
「ね、お父さん。いいわよね?」
おかあさんが、まだお酒を飲んでいるおとうさんにそう聞くと「好きにすれば良い」という言葉だけが返ってきた。
「あ、2人に明日早く予定がなければだけれど」
とおかあさん。
「いやでも……」
矢吹さんがそう声を小さくする理由もなんとなくわかる。私たち、お泊まりなんてしたことないんだもん。彼の実家で始めて一緒に夜を明かすなんて、ちょっと緊張だ。
「梓葉さんは二階で私と寝るのよ?」
え?
おかあさんのセリフに思わず顔を上げる。
「え、なにそれ」
と矢吹さんも私と同様の反応。
「当たり前でしょ〜?梓葉さんはまだ学生さんだし。なーに期待してたのよ。授久はお父さんと下で寝るの、いいでしょ?」
そう言われて不服そうな矢吹さんは少し黙り込む。
「あっ、いいですね!賛成です!矢吹さん、泊まっていってもいい?」
黙る矢吹さんの代わりにそう声を出して。矢吹さんに再度確認すると、
「……梓葉がいいなら」
と返ってきて、私たちは、ここに一晩お世話になることになった。
「楽しみね〜!」
と笑いかけるおかあさんに私も自然と顔が緩む。
彼のお母さんと、2人きり。
そんなことにドキドキしながら、私たちは居間を後にした。