制服レモネード
「え〜、ここが矢吹くんの家?」
「あぁ」
っ?!
マンションのエントランスを出るとすぐ、二人組の男女が腕を組みながらこちらに向かってくるのが見えた。
「そっかー。いいところだね。ふふ。部屋、本当に借りていいの?」
「あぁ、好きなだけ。時間になったら起こすよ」
ふわっとした綺麗な女性と、
っ!!
隣の男性を見て、私は慌てて目をそらす。
私と結衣のことなんて、まるで見えていないみたいに通り過ぎた2人は、そのままエントランスの先の方へと消えていった。
「うっわ、何あれ。大人やっばっ!朝帰り?!しかもめっちゃ美男美女!」
男女がいなくなったのを確認してから、私の腕をバシバシと叩きながら、興奮気味に早口で話す結衣。
結衣もあの人たちの会話が聞こえていたらしく「ひょえ〜」と変な声を出して驚いている。
そりゃ、あからさまにあんな言い方されちゃうと『朝帰り』なんて思っちゃうよね。
きっとそうだし。
女の人の隣を歩いていた男の人。
実は、私の家の向かいの部屋に住む、会社員の矢吹さんだ。歳は多分、20代後半。
矢吹さんが引っ越してきたばかりの時、一度うちに挨拶に来ていた。
挨拶すれば返してくれるし、見た目もかっこよくて清潔感があるから、ママやパパは「いい人がお隣さんでよかった」って言っていたけど。
私は、正直、矢吹さんが毎回別の女性を連れているのを見かけるのが、今回を合わせて5回目になるので、本当にいい人かどうかはよくわからないといったところ。
「あぁ」
っ?!
マンションのエントランスを出るとすぐ、二人組の男女が腕を組みながらこちらに向かってくるのが見えた。
「そっかー。いいところだね。ふふ。部屋、本当に借りていいの?」
「あぁ、好きなだけ。時間になったら起こすよ」
ふわっとした綺麗な女性と、
っ!!
隣の男性を見て、私は慌てて目をそらす。
私と結衣のことなんて、まるで見えていないみたいに通り過ぎた2人は、そのままエントランスの先の方へと消えていった。
「うっわ、何あれ。大人やっばっ!朝帰り?!しかもめっちゃ美男美女!」
男女がいなくなったのを確認してから、私の腕をバシバシと叩きながら、興奮気味に早口で話す結衣。
結衣もあの人たちの会話が聞こえていたらしく「ひょえ〜」と変な声を出して驚いている。
そりゃ、あからさまにあんな言い方されちゃうと『朝帰り』なんて思っちゃうよね。
きっとそうだし。
女の人の隣を歩いていた男の人。
実は、私の家の向かいの部屋に住む、会社員の矢吹さんだ。歳は多分、20代後半。
矢吹さんが引っ越してきたばかりの時、一度うちに挨拶に来ていた。
挨拶すれば返してくれるし、見た目もかっこよくて清潔感があるから、ママやパパは「いい人がお隣さんでよかった」って言っていたけど。
私は、正直、矢吹さんが毎回別の女性を連れているのを見かけるのが、今回を合わせて5回目になるので、本当にいい人かどうかはよくわからないといったところ。