制服レモネード

「喧嘩?なんでまた」

「俺たちのせい?」

週明けのお昼時間、結衣と濱谷くんの2人が帰った後に起こったことを話すと、心配したように聞いてきた。

「いや、私が怒らせるようなこと言ったの。……あ、でも勉強会みたいなのはもうやめてとも言われた」

「確実に俺らが原因じゃん。つーかさぁ、そんなすぐ怒るとか大人としてどーなんだ?もっと余裕を持てばいいのに」

「んー。私が変なこと言ってそのせいで女の人と遊ばなくなったからストレス溜まってるのかも」

突然家に人が押しかけるというストレスも確実にあると思われるけど。

「なかなか進展しないなぁ。人がこうやって根回しする方が墓穴掘ってダメなのかも。運に任せるしかないのか〜?」

と結衣が頭を抱える。

「2人とも協力してくれたのにごめんね。とにかく仲直りできるように頑張るよ」

私がそういうと、2人はごめんとまた頭を下げた。

「はぁ……」

学校からの帰り道、何度目かのため息が出る。

なんで矢吹さんなんだろう。

結衣や濱谷くんに協力してもらったのに、結局あんな風に謝らせちゃったし。

ダメだな、私。

ドボドボとうつむきながら、マンションのエントランスへ向かう。
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