制服レモネード
「100点っっっ!!」

あれから数日後、無事に追試を受けた私は、先程先生に返却されたばかりの解答用紙に大きく書かれた100点の文字を見つめてはニヤける。

「やばいじゃん、アズ!目標点数90点って言ってたら100点かよ!」

「さすがアズ、やればできる子だよね〜」

放課後、追試を終えて校舎の外にあるベンチに腰掛けながら、結衣と濱谷くんと話す。

本当に取っちゃったんだ私……100点。

「矢吹さんへの思いが強い証拠よね〜」

「100点はやばいって」

2人は「熱々だね〜」なんて、私を少し冷やかすように言う。でもその中にちゃんと友達としての愛が含まれていることをちゃんと知っている。

「梓葉!ここにいたのかよ」

2人と話していると、突然聞き覚えのある声が後ろから私の名前を呼んだ。

「はっ、ちょ、なんで龍ヶ崎がこっち歩いてくんの?」

「なんかアズのこと気に入っちゃってさ〜」

結衣と濱谷くんが小声でそう話す。

ポンっと肩を叩かれて振り向くと、そこには満足そうな顔をした龍ヶ崎くんが私を見下ろして立っていて。

「どうだった?梓葉」

「うん!上出来!龍ヶ崎くんは?合格した?これで不合格だったら確実に私の教え方の問題───」

っ?!

不安になりながら聞くと、龍ヶ崎くんが後ろに隠していた手を持ってきて、5枚の解答用紙をヒラッと見せた。
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