Sweet Lovers
楽しい時間は、あっという間だ。

お会計はキャッシュレスらしい。

何と最先端な店だろう。

チャージがない、と思っていたら、優弥が2人分をQRコード決済で払ってくれた。

「半分、後で払うよ!」

カフェを出た後の私の言葉に、優弥は私の額を軽く指で弾いた。

「んも、何よ、優弥!」

「いいの。
大人しく奢られとけ?

せっかく、課題もある中時間割いてチョコレート手作りしてくれたんだし。

可愛い服着た琥珀を見れて嬉しいし。

そのお礼。

ダメ?」

そう言われると、大人しく頷くしかなかった。

可愛い服を選んでもらったのは、決して無駄ではなかったようだ。

時間のある時に、深月と美冬、椎菜には何か奢るかな。

今日は、夕方に相原さんが来てくれることになっている。

それまで、家で久しぶりに甘い時間を過ごしたい気もする。

そんな気持ちが彼に伝わるといい。

そっと握った手を、強く握り返された。

< 18 / 19 >

この作品をシェア

pagetop