【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
ゆっくりと門が開かれる。すると中から慌てて家令が姿を現した。
「あ、あなた様は…………まさか……」
「ヴィルヘルムだ。突然の訪問になって悪いな。さっそくだがオリビアはどこにいる?ここに滞在しているはず……彼女に会いたいのだが」
私がオリビアについて聞くと、途端に顔が青ざめる…………実に分かりやすいな。何か隠していると言わんばかりに目が泳いでいる。
「…………何があった?私に隠し事は出来ない」
「……そ、それが………………」
∞∞∞∞
家令が話したのは驚くべき事実だった。オリビアが領地の外れにある貧民街に向かったと…………私は自身の馬に飛び乗り、急いで貧民街へと向かう。