【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
そう言って笑う殿下は月明りに照らされて、普段の何割増しかの神々しさだった。小説の王子様って凄いわね…………自分が殿下の放つ光によって、砂となってしまったような気分。
眩しさで無になっていた私の元へスッと歩いてきて、手を取り、庭園のベンチに誘う……なんてスマートな。現実の世界にいるとは思えない。
二人でベンチに座り、私たちは明日の事などを話し始めた。