【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~


 ヴィルは何かを察しているのね。私もお父様に聞きたい事が沢山ある……今すぐにでも聞きたいけど、ひとまず明日の作戦を成功させなければ何も始められない事は分かったから。


 「一つ言えるのは、公爵は常に君の事を考えて動いているという事だ。彼に動きがないのもその為なんだと思う。地位や権力などにしがみつく人ではないからな……公爵家を守りたいのも君の為だろうし」

 「私の為…………それなら尚更この件を解決しなければならないって事ね。お父様の為にも」

 「…………そうだな……………………そろそろ戻ろう。明日は早いし、風邪を引いては大変だ。領地に来てかなり体調が良さそうだが、油断してはいけないから」
 

 ヴィルにそう言われて、ハッと気づく。そう言えば小説の中のオリビアはあまり体が強くない……度々体調を崩していたし、私が転生したのも6日間寝込んだ後だったわけで……領地に来て少し微熱は出たけど、とても体調が良いから忘れていた。

 
 「そうね、明日に備えてもう寝た方がいいわね……ありがとう」

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