【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

 
 「それにしても今回の件、公爵の中ではどのくらい認識していた?あなたの事だからほとんどの事は想定済だったのではないのか?」

 
 ヴィルがお父様にそう言ったのを聞いて、私は信じられずヴィルとお父様を交互に見やった。お父様は朗らかに微笑みながらヴィルの言葉を否定する。


 「そんなまさか!税の徴収や領地で色々とやっていた事は聞いていませんでしたよ。……しかし、オリビアが領地に行くと言い出した時、何か起こるだろうなとは思っていました」

 「え?そうなの?お父様……」

 
 私は驚きのあまり言葉を失ってしまう……私が領地に行くと言った段階で何か起こるって予想はしていたというの?私はお父様には療養に行くという名目で領地に行くと言ったけれど、その時の私はもう元気だったから療養目的ではない、という事は気付いていたと思う。

 でも何か起こると予想していたというのは……お父様は私に頷いて話を続けた。
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