【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
お父様の話で王妃が私をターゲットにという意味が、私にはよく分からなかった…………確かに王妃殿下にはよくお茶会に誘われて、というのは小説で読んでいたけど。そう言えばオリビアは王妃殿下が苦手だったのよね……私の前世の言葉を借りると王妃殿下はいわゆる”毒親”だ。
会う度に自分の子供である王太子殿下を貶める事ばかり言うもんだから、オリビアは精神的な疲労が溜まっていくっていう。お茶会の度に体調を崩したりしていて、私としても最も会いたくない人間…………加えてモブキャラだったし、無意識に記憶から消していたのかも。
「オリビアが6日間寝込んだ時の事を覚えているね?その前も王妃殿下に呼ばれたお茶会の後は、必ず体調を崩しがちになっていた。私はストレスがかかっているのかなと心配していたんだ。でもだんだんと精神的にも不安定になってきたりで、ただのストレスとは思えなくなってきて……私は君にお茶会に出る事を止めるように言ったんだ。でも君は殿下の為に行かなければと言って、頑として聞き入れず、私の事も避けるようになってしまった。そんな日々が1年以上続いたところで、6日間高熱で意識を失ってしまって…………君が高熱で意識を失っている間に君の体に何が起こっているのかを検査しなければと、血を検査していたんだ……」
「……まさか、それでは…………」
「うん、少しだけど特殊な毒の反応があった。何の毒かはまだ分かっていないけどね…………必ず突き止めるよ。その時の私の気持ちが分かるかい?」