【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
父親の愛情
「しかし今回の件で、子供たちを売りに出そうとしていた国が王妃殿下の母国だったなんて、妃殿下にとってもダメージは大きいでしょうね~」
まさかの情報はまだまだ出てきた。ドルレアン国が母国なの?さすがにそれは小説でも書かれていなかったので、寝耳に水だった。
「…………ドルレアン国と取引していたとはな。実際に母上が関わっていたかどうかは分からないにせよ、教会と母上が深く繋がっているのを分かっている貴族は多い。これで少し大人しくなってくれるだろうとは思うが…………」
「少しは、ね。そう願いながら今日ここに来たのですよ。お二人で解決してくれて本当に助かりました。オリビアも頑張ったね……」
「………………私は私に出来る事をしただけですわ」
突然お父様に褒められて、思わず照れてしまう…………お父様の苦労に比べたら、どうという事はないわ。
「うん。……殿下にも感謝致します。実はオリビアが領地に行くと言い出した時に殿下も領地に行く事は想定しておりました。王宮で殿下に会った時やゼフをオリビアに付けると聞いた時にオリビアに執着している感じがあったので……ニコライくんからも聞いて、やはり向かいましたかと…………」
「私が向かう事も想定済という事は、領地で何かあった時にそれを解決する事も想定済だったのではないか?」