【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
そう思って目覚めてから4日目に訪ねたのだが、そこで衝撃の一言を言われた。
「私、療養の為に領地に行こうかと思っているのです。」
今まで何があっても私の側にいたオリビアが、私から離れると言う。
到底受け入れる事が出来なくて、その場は保留にするしかなかった…………まさかオリビアの方から、私の元を離れると言い出す日が来るなんて信じられず(実際には領地に向かうと言われただけなのだが……)王宮で公爵に会うと、真っ先に問い詰めた。
「オリビアに領地で療養すると言われたのだが、そうなのか?」
「…………オリビアがそう言ったのなら、そういう事なのでしょう」
公爵は穏やかな表情を崩さずに私に告げ、頭を下げて去っていった。今まで私はオリビアにとって良い婚約者とは言えなかった……その自覚はある。
その私に対する意趣返しとも取れるような公爵の態度にこれ以上追及する事が出来ず、ただ公爵の後ろ姿を見ているしかなかった――――