【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

 
 私は驚きのあまり、立ち上がってしまう…………まさかロバートがそこまで責任を感じていたなんて……今回の件でロバートも色々と思うところがあるのはよく分かっているわ。
 

 「お父様はなんて…………」

 「旦那様は私の気持ちを汲んでくださり、私のやりたいようにと仰ってくださいました。突然すぐに辞めるというわけにもいきませんし、次の者に引き継いでいく事も必要ですから」

 
 そしてロバートはオルビスの方を見ながら、話を進めていく。


 「私のような臆病な年寄りではなく、若く信念を持って取り組める人物が相応しいと思うのです。そこでここにいるオルビスに私の後継となってもらおうと考えているのですが……いかがでしょうか」

 「……え?」


 突然指名されたオルビスは何が起こったのかと、目を白黒し始める。まさか自分が指名されるとは思っていなかったわよね…………私もロバートの話を聞いて驚き戸惑っている最中だけど、オルビスなら信頼出来るかなと思えた。

 公爵家にいられなくなっても自分のやるべき事をして、貧民街も人たちを支えてくれていたから……
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