【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
始まったわ……さっそくヴィルをこき下ろし始めた。どうやったらこんな風に自分の息子を貶せるのかしら……領地でのヴィルを見てもいないのに。
「……王妃殿下、ヴィルヘルム王太子殿下は全く迷惑などかけてはおりませんわ。むしろ我が領地の為に尽力してくださって……私、大変感動致しましたの。王太子殿下の考える作戦が実に見事で……」
「殿下はとても頭がキレるお方ですもの、当然ですわ!きっと本の中の王子様のように華麗に犯人を捕まえたのでしょうね……」
ブランカ嬢はウットリとしたお顔で、ヴィルの事を語っている。あまり同調するのも寒気がするけど、今回は王妃殿下を牽制する意味でも大いに同調しておくべきね。
「そうなのです!犯人の前にヒラリと登場し、たちまち捕まえてしまいましたわ。そのお姿たるや……ブランカ様にもお見せしたかったですわ……」