【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
私が咄嗟に声をかけると、レジーナ嬢は頑として譲らなかった。
「オリビアよ、この王都でも愚息とそなたの活躍は知らぬ者はいないほど、有名となっている。もはや国中に広がるのも時間の問題だ。王太子妃候補として見事な活躍だったな。」
「あ、ありがたいお言葉にございます……」
やけに持ち上げてくるわね……私は一抹の気持ち悪さを感じていた。
「しかし、クラレンス公爵は大層心配したであろう。親にそのような心配をかけるのは…………褒められたものではないな」
「オリビア様はお転婆ですもんね」
「は……?」
私は何を言われたのか理解出来ず、素っ頓狂な声を出してしまう。お転婆?褒められたものではない?ブランカ嬢は王妃殿下と一緒にクスクス笑っている……レジーナ嬢はニコニコ話を聞いていて、その隣りに座っている令嬢は無表情だった。