【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
お茶会閉幕
私はイザベル嬢に促され、ヴィルが領地に来てどういう風に動いていたのかを皆に事細かに説明した。きっと王妃殿下にとっては聞きたくもないお話でしょうね……わざと不興を買うような事をしてみる。
ブランカ嬢はとても分かりやすい方で、ヴィルの話だとうっとりしながら聞き入っていた。
この方は本当にヴィルを王子様のように慕っているのね。本来ならこういう令嬢と婚約して結婚した方がいいと思う。でもちょっと精神的に子供なところがあって、少しつつくと直ぐに顔に出てしまうところがあるわね……ヴィルの話を聞くのは好きだけど、私が登場するともの凄く嫌な顔をする。
分かりやす過ぎて、ある意味見ていて面白い人かもしれない……
そしてレジーナ嬢は正直どういう人物なのか……表情を見るだけでは何を考えているのか量り兼ねていた。常にニコニコしていて表情を崩さない。
貴族の令嬢は皆そうやって仮面を着けているかのように表情をいちいち変えないものだけど、あまりにもずっとニコニコしているからちょっと不気味な感じ…………でも害があるというわけではない。