【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~


 イザベル嬢は表情は無表情なのだけど、私の話を聞きながら時折手をパチパチと叩いてくれたり、反応してくれる。


 本当に無表情なんだけど……反応が面白くて…………手の叩き方も指先だけパチパチしている。

 

 「…………殿下はニコライ卿に連絡をしてくれていて、港で捕まえる事が出来たのです。連れて行かれそうだった子供たちも解放してくださって、本当に素晴らしい活躍でしたわ。私の父も大層喜んでいて……領地まで来て感謝を述べておりました」

 「クラレンス公爵が?王都を離れる事などまずなかった公爵が……」


 ブランカ嬢が驚いている。そうよね、お父様自身も全く王都を離れられなかったって言っていたし、領地にいたのも1日だから誰も知らないわよね。


 「すぐに帰りましたので、知らないのは無理もありませんわ。父は陛下の側近ですから、王都を離れるのも異例中の異例……それほど今回の事件は見過ごす事の出来ない事件だったという事でしょう。まさか教会が…………」

 「…………まだ刑は決まっておらぬゆえ、決めつけた発言はせぬ方がよいぞ、オリビア」
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