【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
イザベル嬢は名残惜しい様子でガゼボに移動した。そんなにここの庭園が気に入ってくれたなんて、嬉しい限りね。
「…………突然あのような手紙を送って、不躾で申し訳ございません」
「いいのよ、気にしないで。私もお話ししてみたかったから。折り入ってお話ししたい事があるって書いてあったけど……聞いてもいいかしら?」
「はい……あのお茶会でオリビア様が帰った後、王妃殿下やブランカ嬢が話している内容を聞いていたのですが……オリビア様が男好きでだらしない女性だとお二人で話していて。レジーナ嬢はニコニコしているだけだったので聞いているだけだったのですが…………」
「…………私が?どうしてそんな話を……私は王太子妃教育で忙しくて、正直他の男性とだなんて、そんな事考えた事もなかったわ」
小説の中のオリビアは王太子殿下に夢中で、他の男性と遊び歩いているという設定はなかった。
むしろ王太子に執着し過ぎて身を滅ぼしたのに…………他の男性ですって?誰がそんな噂を――――