【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
「…………さすがです。殿下の陰の護衛と聞いて、ぜひ手合わせしたいと思ってしまって…………突然すみません」
「…………いえ、大丈夫です」
ゼフは何事もなかったかのようにまたひっそりと護衛業務に戻った。
「オリビア様も失礼致しました。私の家は騎士の血筋を大事にしていて、女性と言えども剣術を習うのがしきたりで…………強い相手を見つけると、つい体がうずいてしまうというか……」
「へ、へぇ…………そうなの……」
イザベルは少し顔を赤らめて照れているわ…………照れる場面だったかしら?!
私は驚きで少し顔が引きつってしまっていた。強い相手を見つけると体がうずく……私には一生分からない感情かもしれない。ゼフが強いと一目で分かったって事よね?
イザベルも相当強いんだわ。カッコいい…………
私はこの正直な女性が、何だかとても可愛らしくてカッコよくて、とても好きになってしまった。