【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
「今日は王妃殿下のお茶会でご一緒だった、イザベル・アングレア伯爵令嬢がいらしていたの」
「アングレア伯爵令嬢が?」
「ええ、王妃殿下のお茶会には私とイザベル嬢以外では、ブランカ伯爵令嬢とレジーナ子爵令嬢もらしていたわ。この二人とはあまり仲良く出来る感じはしなかったんだけど、イザベル嬢はいい人だなって思っていたの。その後、ご本人から手紙が送られてきて……私に話したい事があるって。それで今日公爵邸に来てもらってお話してたのよ」
「話したい事とは……私が聞いてもいいのかい?」
「ええ、私の噂に関するお話よ…………ヴィルは知っているのよね?私が男好きでだらしない女だと言われている事を」
私がこの話をすると、ヴィルがとても驚いた顔をして、目が泳ぎ始める。知っているわよね……もう国中の貴族が知っていると思った方がいいかもしれない。
「………………ああ……出来れば君の耳には入れたくない噂だったんだが…………イザベル嬢から聞いたんだね……」
「……皆、私を心配して伝えなかったのね。お父様も知っているし、イザベル嬢のお父上も知っていると仰っていたわ。お父様とは古い友人だから……問題はどうしてそんな根も葉もない噂が広がってしまったのかという事よ。イザベル嬢も不思議だと言っていたわ。ヴィルはこの話を誰から聞いたの?」
「……………………」