【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
人を売りさばいておいて、これっぽっちの罪にしかならないなんて、今まで売られていった子供たちの事を考えると理不尽さに怒りがこみ上げてくる。
「うん……あの司教が建国祭の時に黙っているとも思えないんだけど…………オリビアも十分気を付けるんだよ。建国祭は色々な人々が行き交うし、王宮にも沢山の人が行き来するから」
「そうですわね、そういう意味でも民の暴動をひとまず抑えておくっていうのは大事な事かもしれませんわ。色々な人々が行き交う建国祭で何かあれば被害が大きくなってしまいますし……私もイザベルに剣術でも習おうかしら」
私が思いつきで言うと、お父様は顔を輝かせて同意してきた。
「いいんじゃないかな~~アングレア家は本当に優秀なんだよ。アングレア伯爵もだけど、イザベル嬢も兄のリチャード君も」
「兄?イザベルにはお兄様がいらっしゃるのですか?」
「殿下と同い年のお兄さんがいるよ。剣術に関してはぴか一だね、リチャード君は。建国祭で会えるだろうから挨拶したらいいよ。彼の剣技は…………」