【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~


 議会が終わり、ニコライの待つ執務室に戻る途中、母上に呼び止められる。



 「久しぶりだな、王太子よ」

 「…………母上、お久しぶりです。お元気そうで何よりです」

 「…………ふん、元気そうに見えるか?余計な問題を起こしおって、頭が痛いわ」


 教会の件を私とオリビアで暴いた事で相当イライラさせているようだな。私には知った事ではないが。


 「教会の件が母上にとって頭が痛い案件というのは、どういう事でしょう。それとも子供たちを母上の母国に売り払っていた事が頭痛の種なのでしょうか?」

 「……………………言うようになったではないか。言っておくが私の母国が関わっていたのは偶然に過ぎない。もっとも信じようと信じまいと、私が関わっていた証拠など、どれだけ探っても出てこないだろうが」

 「私が母上を疑うなどと……疑われるような事をしているのなら別ですが」

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