【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
ジョセフィーヌは伯爵家の令嬢で、彼女の母上であるソフィア様がとても優秀な方で陛下に歴史などの勉学を教えていた事もあり、2人は共に学び、共に育った為、当初は2人が婚約を結ぶと考えられていた。
私は父上が先代国王陛下と仲が良く、王宮へ行く事も多々あり、2人の中に入れてもらうような感じで仲良くなっていった。
ジョセフィーヌと陛下が兄妹と思えるくらい親密な関係なのを見て私の入り込む余地はないと考え、彼女への気持ちは生涯打ち明ける気はなかったのだ。
しかし私が12歳くらいの時にジョセフィーヌから衝撃の事実を打ち明けられる。
「アレクシオスはね、時々意地悪なのよ、とても。それを面白がるところがあって、私はそんな事をしていたら皆に嫌われるわよって言うんだけど…………自分に怒りの目を向けられるのが楽しいって言うの。正直私には気持ちが分からないし、絶対にアレクシオスのそういう対象になりたくないわね」
「それは…………確かに嫌かも……」
「アレクシオスも私はあまり怒らないからつまらないってよく言われるし、皆が思っているような事にはならないと思うわ。私はもっと穏やかな人と生涯を共にしたい……」