【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

 まさかの人物の登場に驚いたが、もっと驚いたのは彼女が毒について知らない様子を見せている事だった。

 デラフィネの現物を見せても分かっておらず、オリビアのお茶に毒が入っていたのも初耳と言った感じだ――――――どういう事だ?王妃殿下が入れていたわけではないのか?もしかして私は大きな考え違いをしていたのでは…………

 
 あまりに何も知らない風なので、デラフィネについて説明していくと、深く考えている様子を見せ始める…………そして……



 「…………まさか、それで聖女の力が……?」



 王妃殿下が放ったこの言葉は青天の霹靂だった。聖女?彼女は教会絡みで何かを知っている。陛下も同じ事を思ったのか、王妃殿下とじっくり話し合う態勢に入った。

 そこで聞いた話も衝撃的な内容で、人身売買に献金の横領、教会が聖女を召喚しようとしている事、そして聖女の力を使ってゆくゆくは我が国を治めたいと考えている事…………一番驚いたのは王妃殿下がその事を大司教から聞きながら、教会を利用しようとしていた事だった。
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