【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
私もソフィアも何事かと思って扉の方を見ると、お父様とヴィルが二人揃って図書館に飛び込んで来ていたのだった。
「お父様にヴィルまで!ど、どうしたの?何か事件でも?!」
私は飛び込んできた二人の元へ駆けつけた。何かよほどの事があったに違いない――――
「あ、いや、昨日街で民に詰め寄られたってマリーから聞いて…………」
「私はゼフからの報告で知った……何もされていないか?!」
ヴィルは私の体をペタペタ触りながら、無事を確かめているようだった。お父様はそんなヴィルを引き剥がし、抱きしめてくれる。
「何もなかったなら良かったよ~~民も教会の件で殺気立っているから気をつけないと……」
「ごめんなさい、こんな騒ぎになると思わなくて…………でもイザベルとゼフが守ってくれて心強かったわ」
「イザベル嬢が?それはアングレア伯爵にお礼を言わなければね」