【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
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あの後無事に公爵邸に着いてお父様が出迎えてくれたので、ヴィルにも別れを告げた私は、お湯に浸かった後すぐにベッドに横たわった。
体がふわふわする…………今日は色んな事があったわ。
これからどんな事が起こるか想像もつかない。もう小説の中身とは全然違うストーリーになってしまっている。
これから建国祭があって、ヴィルの卒業記念パーティーがあって、その頃に小説通りに聖女が召喚されるのかしら…………それとも………………
その時自分はどうするべきなのか。疲れていて頭が回らない。帰りの馬車のような事が突発的にあると、どうしていいのか分からなくなるわ。いつの間にか寒気も感じなくなっていて、私自身が彼に心を開いているからなのかもしれない。
このモヤモヤを解消するには………………寝るに限るわね。
よし、寝よう。寝たらスッキリよ。
頭が回らない時に考える事って、たいてい役に立たないから。
そう自分に言い聞かせて、ソフィアと一緒に寝る準備をしてベッドに潜り込むと、あっという間に眠りに落ちてしまったのだった。