【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

表と裏、光と影


 イザベルの家に行った翌日から、マリーの言う通りに体の手入れを真剣にし始めた。

 朝だけはイザベルの家に行かせてもらって乗馬などで体を動かし、帰ってからはマッサージやらオイルを塗りながら肌の手入れに爪先まで磨かれ、夜はお湯に浸かった後は髪の手入れ、また寝る前にマッサージ……


 エステに通っているかのようなボディメンテナンス具合だわ。


 建国祭は年に一度の大きなお祭りだし、気合が入るのは分かるのだけど……あと二週間くらい、こんな生活が続くのね。

 マリーが張り切っているので、期待を裏切らないようにしなくちゃ。
 

 そんなこんなで今朝もイザベルの家にお邪魔していたのだけど、今日は気晴らしに王都の街に出て、一緒に街の様子を見てみる事になった。

 簡易な動きやすい服装で来たので、民の中にうまく交ざりながら市場をぶらぶらと歩いてみる。


 「以前来た時とは別の世界のようになっているわね!飾り付けもされているし、まだ始まっていないのにお祭りの最中のような賑わいだわ」

 「凄いですね。街の人々の表情も明るいですし、いつもはここまでではないのですが……」

 「……やっぱり陛下の政策が効いているのかしら。民がこんなに楽しそうにしている姿が見られるなんて、ますます建国祭が楽しみだわ」


 商店街では色々な物が売られていて、異国から流通されてきたものも沢山売られていた。
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