【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
「はい、さすがに今日は貴族女性の服装をしなければならないと母上に注意されまして……でも腰には見えないように着けているんです、ほら」
そう言ってさり気なく腰に着けているナイフのような物を見せてくれた。やっぱりイザベルはイザベルなのね。
「これでオリビア様を不埒な輩からお守り出来ます!」
「ふふっありがとう」
「さぁ、皆でホールに参りましょう」
伯爵夫人が声をかけてくださったので、皆で祝賀パーティーの行われるホールに移動した。
ホールに移動するまでの廊下でも沢山の貴族がお話しながら交流している。サロンも人でいっぱいだわ。
お父様も挨拶しているわね……それにしてもお父様って人気があるのね!さっきからひっきりなしに声をかけられているわ。男性だけではなくて女性からも声をかけられていて、やっぱり独り身だし素敵だし、女性が放っておかないんだわ。
私が娘に転生していなかったら、ぜひ立候補したいくらいだもの。
普段はエスコートする女性がいないからパーティーには全く行かないものね……こういう時を狙ってお近づきになろうとする女性が後を絶たない。