【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
「…………助かったわ……あの人苦手かも」
「当たり前の事をしたまでさ。君は私の婚約者なのにベタベタと…………あれ以上は許せない。他の貴族に挨拶をして回ろう」
「…………そうね!」
周りを見てみると、陛下や王妃殿下も同盟国の王族に挨拶回りをしているので、私たちは貴族の知り合い、主にヴィルの知り合いに挨拶をして回った。
私は学園に通っていないので、貴族の知り合いは少ないのよね。
「あそこにニコライがいるな、声をかけに行こう」
私は頷いて、一緒にニコライ様のところへ向かった。ニコライ様の隣に見た事のない女性がいて、こっそりヴィルに聞いてみる。
「隣にいらっしゃる女性はどなた?」
「ああ、ニコライの妹のヴィオーラ嬢だ。社交界デビューしたばかりだから見た事がないのも無理はない」
妹さんがいらっしゃったのね。彼が面倒見がいいのはお兄様だからなのかもしれない、なんて思ったり。