【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
「ニコライ、楽しんでいるか」
「これは、殿下にオリビア様も。もちろん楽しんでおりますよ、今日は誰かの仕事を補佐しなくてもいいので。夜もゆっくり寝られますしね」
ニコライ様はニッコリ笑ってヴィルをからかっていらっしゃる。
「ふふっヴィルもニコライ様には頭が上がらないのね」
「…………まぁ、ニコライには世話になっているからな」
「あ、あの…………」
私とヴィルは声の主の方を見ると、ニコライ様の妹のヴィオーラ嬢がニコライ様の裾を掴みながら上目遣いで、私たちに声をかけてきた。
「ああ、こちらは妹のヴィオーラといいます。オリビア様は初めてですよね。ヴィオーラ、挨拶を」
「あ、お初にお目にかかります、ヴィオーラ・ウィットヴェンスキーです。よ、よろしくお願いいたします…………」
なんていうか、妖精のようなお嬢様ね。声も可愛らしくて、消えてしまいそうな儚さもあって、こういう女性を男性は守ってあげたくなっちゃうのかしら。