【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

 あの時っていうのはパーティーでの一件の事ね……気に病む事はないのに。

 アンティークはよくよく見るとオルゴールのように蓋を開けると音楽が鳴る仕組みになっていた。これは素敵だわ……


 「ありがとう、大事にする」


 私は前世でもオルゴールが大好きだった。これを見ていると前世での記憶を思い出して懐かしい気持ちにしてくれる。

 私がそんな事を考えて蓋を開けたり閉めたりして喜んでいると、誰にも気付かれないようにそっとおでこにキスをしていったのだった。


 ……………………さり気なさすぎません?


 「オリビア様、お顔が赤いですけど大丈夫ですか?」

 「大丈夫よ!人口密度が高くて酔ったのかも……」


 それは大変です、とイザベルは私を店外へ連れて行ってくれた。本当の理由はさすがに言えないわね。

 外に出るとちょうどパレードの時間だったらしくて、物凄い人々が沿道沿いに集まっていた。


 綺麗な衣装を着た人々がパフォーマンスをしたり、着飾られた象の上に乗って、ねり歩いたり…………紙吹雪が沢山舞ってとても綺麗だった。

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